健康にも関係する歯並びについて
人の口には、親知らずを入れて32本の歯が生えています。
実は、この数は昔からほとんど変わっていないというのをご存知ですか?
ところが現代人の顔の形は、エラが張った四角形から、顎の細い面長に変わっています。
あごが細くなり小さくなった口の中に、以前と同じ数の歯が生えるのです。
そのため、狭い口の中で歯が密集し、斜めに生えたり、重なったりして、乱れた歯並びになりがちです。
そこで今回は、歯並びについて少し考えてみたいと思います。
■ 固い食べ物は顎を丈夫にし、表情までも輝かせる
現代人の顎が小さくなった原因のひとつは、食べ物です。
カレーライス、ハンバーグ、スパゲティーなどが好まれていますが、どれもさほど噛まずに食べられるものばかりです。
口の筋肉は、内臓とよく似ています。
胃は使わなければ弱るように、顎も使わなければ退化するのです。
めざしやゴボウなど、よく噛んで食べるものは、顎を丈夫にするだけではありません。
噛刺激で、脳の働きがよくなり、顔の表情までも生き生きとさせてくれます。
■ 歯並びの良し悪しは、見た目だけの問題ではない
歯並びが悪いと、愚鈍な印象を与えたり、はっきりと発音できなくなったりします。
また隅々まで歯ブラシがとどかないことがあるので、虫歯や歯周病になりやすく、口臭を引き起こしやすいともいえます。
さらに、噛み合わせも悪くなるので、頭痛、肩こり、耳鳴り、胃腸病の原因になることもあります。
■ 歯並びは身だしなみ
米国では、歯並びは身だしなみのひとつであり、知性や教養をあらわすものと考える風潮がある為、日本よりも多くの人が歯の矯正をしているそうです。
また、矯正をするならなるべく若いうちがいいでしょう。
とはいっても、コストが高い、保険がきかない、矯正器が目立つ、時間がかかる、ということがあるので、歯科医と十分相談したうえで自分に合った方法ではじめるのがいいですね。
■ さいごに
気になる症状については、一人で判断をせずご相談下さい。
歯並びを整えれば、見た目の美しさを手に入れられるだけでなく、今まであった身体の不調も改善されるかもしれませんね。