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小児歯科

子どものむし歯は
進行が速いので注意

小児のむし歯は成人と比べ短期間で発生し、進行が速く少し油断すると歯の神経まで到達してしまいます。大切なことは、かかりつけの歯医者を決め、定期的に歯科健診に出向き、ブラッシング指導やむし歯予防処置などを受けることです。
定期健診の間隔は3~4ヶ月程度がよいでしょう。むし歯ができてから歯医者に行くのではなく、むし歯が無い状態からの健診が理想的です。

おやつはもう一回の食事

子どもは1回の食事量が少ないので、3回の食事ではエネルギーが不足するので間食を与えます。間食は“甘食”でありません。もう一回の食事と考えましょう。

間食を与える際の注意

  1. 砂糖の少ないものを与えるようにする。砂糖添加量の多いジュース類や乳酸飲料・炭酸飲料・スポーツドリンクは与えない。
  2. 歯に粘着性の強い食品や長時間口腔内に停滞しやすい食品を避ける。
  3. 間食後、お茶・水・牛乳などの飲み物を与え、口腔内に長時間停滞しないようにする。
  4. 間食を与えた後必ず歯磨きをする。
  5. 定めた時間に定めた量与える。頻度を多く与えない。就寝前や食事前には与えない。

おやつの種類

  1. 甘味の強くないもの
  2. 食事に近いもの
  3. 果物・野菜のように水分が多く、ビタミン・ミネラルの多いもの(食物残渣の清掃性も高い)
  4. 消化がよく、胃内に停留する時間が短く、次の食事の妨げとならないもの
  5. 容積が大きく、満腹感を与えるもの
  6. 牛乳・麦茶のように水分補給のできるもの
  7. かみごたえのあるもの

おやつとして適当な食品

  1. 果物・野菜類
  2. 牛乳・乳製品(ヨーグルト・チーズ等)
  3. 軽い薄あじの穀物類(パン・せんべい)
  4. いも類・豆類(さつまいも・じゃがいも・くり・そら豆・枝豆)

※ただしあまり幼児にピーナッツ類を与えるのは誤嚥の恐れがあるので与えない方がいい

よい歯を作る食品表

※右にスクロールできます

良質たんぱく質 ビタミンA ビタミンC カルシウム リン ビタミンD
働き 歯の基礎となる エナメル質の
土台となる
象牙質の
土台となる
歯の石灰化を助ける カルシウムの代謝を
助ける石灰化の調整
主な食品 あじ

牛乳
とうふ など

レバー
ほうれん草
にんじん
バター など
ほうれん草
みかん
さつまいも
にんじん
ひじき
チーズ
しらす干し など

牛乳
豚肉
卵 など
バター
卵黄
牛乳 など

スポーツドリンクとむし歯

だらだら飲むとむし歯のもと

スポーツドリンクはスポーツをして汗をかいた後に水分を早く補ってくれますが、糖分の補給のためにブドウ糖などもたくさん加えられています。そのうえpHが4ぐらいと低いため、むし歯をつくりやすいのです。
けれども、小児科では発熱・脱水症状があるときなど、水分補給のためにすすめられることがあるので、健康飲料というイメージが強く、「ジュースを飲むよりいいのでは」と元気なときにも日常的に飲ませていると当然むし歯の原因になります。
とくに、1歳前後の乳幼児に哺乳瓶で飲ませている場合、重篤なむし歯になることがあります。

哺乳ビンむし歯

子どもを寝かしつけるため哺乳瓶にミルクや乳酸菌飲料・スポーツドリンク等を入れて毎晩飲ませると上の前歯を中心にひどいむし歯ができます。
これを哺乳瓶むし歯(ボトルカリエス)といいます。

症状

最初は上の前歯の表面が白濁して、そのときは裏側はすでに茶色のむし歯になっておりそのまま習慣を続けると、神経がうんでしまうほどに重症になることがあります。

原因

幼児期の歯は表面構造が未成熟で脱灰されやすい。哺乳瓶で飲むと、長時間飲料類が歯面に接します。
また飲んだ後そのまま寝ると唾液の分泌がほとんどなくなり自浄性もなくなるので歯が脱灰をおこし、むし歯は急性、広範性に進みます。

母乳でも同じ

おっぱいを吸うときは上唇が動きません。またおっぱいを飲ませるのは、ほとんど寝かせるときの手段として使われるので、夜そのまま寝てしまうと、乳糖が上の歯へベタッとついたまま流れないので、同じような症状が起こりうるのです。

断乳の進め方

断乳の時期

1歳をすぎたら開始し、1歳半をすぎる頃には必ず終えましょう。

断乳の進め方

離乳食を十分に食べられるようにしてあげ、授乳以外の強い母子関係を作って断乳しましょう。
断乳しようときめたら、断乳に向けて2~3日は寝る前や夜間の授乳だけにして、その後はパパに寝かしつけてもらうなども効果的です。
寝ながら飲ませるとか、泣いたら飲ませるという習慣は止めるようにしましょう。

コップで飲むこと

断乳を開始したころに、コップで飲むことも練習しはじめます。くちびるの機能の正常な成長にとても大事なことです。

年齢別の注意点

0歳時の注意点

平均6~7ヶ月で初めての歯(下顎中切歯)がはえてきます。

歯磨きのポイント

歯が1本でもはえてきたら歯磨きを開始するのが理想ですが、せめて哺乳後 ・食事後に湿したガーゼで歯面を拭うか、哺乳瓶にさ湯を入れておいて飲ませましょう。

食事のポイント

  • 離乳食開始の目安は5ヶ月・7キロ。
  • 離乳食は薄味にしましょう。乳児期から味の強いものを与えると濃い味しか受け付けなくなります。
  • とくに砂糖で調味しないこと。
  • 親が食物を噛み砕いて与えるようなことは避けるべきです。S.mutans(むし歯菌)を伝播します 。

1歳時の注意点

1歳半をすぎると奥歯がはえてきます(第1乳臼歯)。

歯磨きのポイント

1歳をすぎた頃には歯磨きを開始する。奥歯がはえる頃には習慣化しているようにしましょう。

食事のポイント

  • 1歳をすぎたら断乳を開始します。1歳半までには必ず終えているようにしましょう。
  • 哺乳瓶の使用を止め、コップに切り替える。
  • 飲み物はお茶・水・牛乳を与え、嗜好飲料(ジュース・乳酸飲料・炭酸飲料・スポーツ飲料)は控えましょう。とくに就寝時や夜中に起きた時には嗜好飲料は絶対与えないように。

2・3・4歳時の注意点

2歳半~3歳で乳歯が完全にはえそろい、噛み合わせが安定します。乳歯のむし歯が増加しはじめるのもこの頃です。

歯磨きのポイント

  • 子どもにも歯ブラシを持たせる習慣をつけましょう。少なくとも就寝前には丁寧な仕上げ磨きをしてあげましょう。
  • 乳臼歯の歯間が狭くなってきて、隣接面カリエスの心配がでてくるので、フロスの使用を習慣化しましょう。

5・6歳時の注意点

6歳臼歯がはえてきます。

歯磨きのポイント

  • 子どもに正しい歯口清掃法(歯磨き・フロス)を教え始め、自立できるよう指導・ 訓練しましょう。
  • 6歳臼歯がはえてきたら、歯ブラシを斜めにいれて特別に1本だけ磨きましょう。
  • 6歳臼歯について認識させ、かならず仕上げ磨きをしてあげてください。

6歳臼歯について

6歳臼歯は6歳頃にはえてくるので、6歳臼歯と言われています。正しくは第一大臼歯といいます。
この歯は一番大きくて噛む力も最も大きく、噛み合わせの中心となり歯並びの基礎となります。反面、最もむし歯になりやすいのです。

6歳臼歯がむし歯になりやすいわけ

  1. 乳歯と抜けかわらず乳歯の奥にはえるため、はえはじめに気づきにくい。
  2. はえるまでに3~6ヶ月ぐらいかかる。(かぶさった歯肉の下にものがつまりやすく歯磨きがしづらい。)
  3. 奥にはえるため歯磨きしにくい。
  4. 歯の噛み合わせの面(咬合面)のみぞが複雑。
  5. はえてすぐの歯は、とても質が弱く抵抗性がない。

6歳臼歯の磨き方

6歳臼歯は完全にはえるまでは、乳歯より高さが低いため、普通に磨くとうまくみがけません。小さめの歯ブラシを斜めから入れて6歳臼歯だけを特別に磨くようにしましょう。ちょこんと白い歯がみえたら歯磨き開始!
歯ブラシの毛先を歯面にきちんとあてて、小さく前後に動かします。まだ子どもでは磨くのが難しいので、必ず仕上げ磨きをしてあげてください。

6歳臼歯の予防

<フッ素の塗布>
はえたての歯にはよりフッ素が有効です。
<シーラント>
シーラントとは、歯の溝にプラスチックのような樹脂を流し込み、歯垢が歯の溝に溜まるのを防ぎ、むし歯になりにくくする処置です。6歳臼歯は溝が複雑なので、シーラントがとくに効果的。咬合面が全部出たらすぐにするのが効果的です。

キシリトールとは

多くの果物や野菜にも含まれ、生体内でも作られます。
白樺やトウモロコシの穂軸等に含まれる、キシランを原料に作られている天然素材甘味料ショ糖とほぼ同じ甘味を持ち、カロリーは75%程。大量に摂取すると、一過性の下痢を起こします。

キシリトールの効果

  1. キシリトールはミュータンス菌に代謝されないため、「酸」を生成できない。よってpHも低下させない。
  2. 不溶性グルカンが作れないので歯垢(プラーク)が落ちやすい。歯垢自体減少する。
  3. 代謝できないので、ミュータンス菌の活性が弱まり減少する。
  4. 唾液量が増えるので、エナメル質を再石灰化させる。

キシリトールはむし歯の原因にならないですし、唾液料の増加でエナメル質の再石灰化による予防効果も期待できますが、あくまで食品なので過度な期待は禁物です。最近では、ハイドロキシアパタイトなど再石灰化を促進する物質の含有されたキシリトールガムなども販売されているので、興味のある方はご相談ください。

052-401-4618
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